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機上のある見苦しい母親とおばさんの話し

この間のウィーンから東京までの航空機の中で見かけた光景。当事者は30台半ばにも見えたから「おばさん」ではないかもしれないが、私の印象が「おばさん」だったので「おばさん」を代名詞的に使うことにする。

私の左側に、「母, 次女, 長女, 父」というある4人家族がこの順番で座っていた。どうやらウィーンに駐在している家族らしく、一家で帰省といった様子だった。飛行機はボーイング777で、母の左側、父の右側に通路がある。

母の側をフライト・アテンダントが通った時か、機内食サービスの時だろう、衣服かハンカチかに、アテンダントがなにかを誤って1滴たらしてしまったらしい。いずれにしても「たいした被害ではない」と言える程度だったようだ。かちんと来た母親はアテンダントに文句を言ったらしい。アテンダントもご免なさいと言っていた。まあ、ここまではよいだろう。

だが、この母親、これを機に航空会社から補償金をもらおうと画策したらしく、さらに文句を言い続けた。とはいえ、さほど語学力がないらしく、伝えきれない。そこで助け船を求めたのが、冒頭にでてきた「おばさん」。この人はウィーンに長らく住んでいるのか、ドイツ語が堪能らしく、母親の要求を逐一アテンダントに伝えていく。アテンダントはとりあえずチーフパーサーを呼ぶ。話しは母親対アテンダントから、おばさん対チーフパーサーになった。

おばさんはチーフパーサーに「この汚れはあなた方のせいですよ」と言う意味のことを何度もまくしたてる。「こんなことをされては困ります。これが熱湯で相手が子供だったらどうするんですか!」とかなんとか言っていた。アテンダントがなにかを言うと、大声で「これは日本の文化です!(Das ist japanisches Kultur!)」。こちらは開いた口がふさがらない。

チーフパーサーは面倒になったらしく、投げやりに「Tut mir leid!(ごめんなさい)」といい、10ユーロの補償金を払うことで決着。まだ文句を言いたい(?)母親は「日本円じゃないんですか?」とけちをつけていた。

その後のこの母親は誇らしげな顔をしていた。旦那は脇で黙って聞いていたのだが、10ユーロもらえるとなってにやにや。母親の方は「○○さんって凄いでしょぅ」とこの「おばさん」と友達であることを嬉しそうに旦那に語る。

情けない夫婦(とおばさん)である。機内でちょっと衣類が汚れただけで大声でまくし立てて、たった10ユーロを懐に入れて誇らしげにしているなんて。周りの迷惑も考えず向こう見ずに自己チューに走る、かつプライドもへったくれもないこの態度、これこそ「これは日本の文化です!」といったところだろうか?

ちなみに飛行機はオーストリア航空の運航。そんな機上で「日本の文化です」と自分の態度を正当化しようとしてもナンセンスだ。周囲の日本人以外の乗客は、冷ややかな目でやりとりを見つめていた。

余談だが、この母親、東京到着が近くなってきた頃、娘のニンテンドーDSを取り上げて遊んでいた。これも「日本の文化」だろうか?

日本食と日本の食事文化

雑多な用事をあれこれ兼ねて先週末からちょっとだけ日本にいる。電柱がごちゃごちゃした景観って本当に目障りだ。それはさておき、以下、食事をしたり道ばたを歩いていて思ったこと。

確かに日本食は食材も豊富だし、手の込んだものが多い。季節の食材もヨーロッパに比べたらずいぶん多い気がする。食べる「モノ」という点では(食糧自給率が驚異的に低い点に目をつむるとすれば)かなり「豊かな」ように思う。

じゃあ、食事を通じたコミュニケーションとか、そういう面になるとどうだろう?つまりは「食事を通じた文化」あるいは「食事文化」と名付けてもいいかもしれない。主に外食を想定したら、だが。

まず、ヨーロッパでよくある「美味かった?」(Hat sie geschmeckt?とか)みたいなコミュニケーションって、個性的な店主がいるお店をのぞいて、あまりない気がする。少なくとも、雇われている店員との間にはあんまり期待できないように思う。もっとも、応対してくれる店員がとっかえひっかえ変わるから(ヨーロッパは原則同じ店員が最後まで応対してくれる)、そんなコミュニケーションは期待してはいけない気がする。まあ、これはアジアに共通だろう。

この点は、別の見方をすれば、「客 対 店舗」のコミュニケーションなのか、「客 対 店員」のコミュニケーションなのかの差異と言ってもいいかもしれない。

それから、店員の対応がマニュアル化されていて、あんまり「人間味」みたいなのを感じない。ロボットみたいな店員が結構いるように思う。

それから、お店の中で、食器ががちゃがちゃ触れる音、店員の掛け声みたいな「外部の音」が多くて、食べてる人同士では若干しゃべりにくい気がする。お店の中がせわしない。これはある蕎麦屋で思ったこと。ついでに店内も狭い面積に多くのテーブルを突っ込んでいる。

なんだか「モノ」(食材)は豊富にあるのに、その上につくられる人間同士のやりとりとか、そういうものが希薄な気がしてならない。ちょっと残念に思う。なぜだろう?このテーマを追いかけたら、社会学の卒論の一つくらいにはなるのではないだろうか?

ウィーンの街は何色ですか?

もしも標題のような質問をされたら、私だったら「灰色」と答えるだろう。

パステルカラーに彩られた家々があるわけでもなく、石灰岩の眩しいほどの白い家並みが続くわけでもない。旧市街のバロック風の建物は、どれも灰色だったり薄茶色だったり、あるいはすすけて黒っぽかったり。色彩として美しいかというと、さほどでもない。一見さんの旅行者だと「灰色の街」という感覚を持ってしまうだろう。それも無理はない。建物だけじゃなく、全体が灰色なのだ。地下鉄も灰色。新しい路面電車だってグレーが基調。むろん、路面のアスファルトもねずみ色。街の入り口になる国鉄の駅だって、ブダペストのような華やかな建物があるわけではなく、戦後に急ごしらえで作られたコンクリートの箱だ。郊外の国連ビルが並ぶ地区も灰色。

こんな具合だから、冬の長く寒く暗い夜が続く時には、鬱になってしまうような街だ。

だが、この灰色こそ、ウィーンを特徴づける数々の仕掛けの鍵だろう。

夏なら、リンクに植えられた並木の緑色や、あちこちの芝生の緑色、王宮やカールス教会のドームの緑色が引き立つ。あるいは、旧型の赤い路面電車や、新型の路面電車にさりげなく入れられた真っ赤な帯が引き立つ。マリア・テレジア・イエローと呼ばれるシェーンブルン宮殿の黄色も、灰色の背景のもとではぐっと引き立つ。郊外の葡萄畑の緑やウィーンの森の濃緑色も引き立ってくる。

冬なら、イルミネーションに飾られた数々のクリスマスマーケットや、屋内で行われる舞踏会や音楽会の華やかさは一層引き立つ。屋内に閉じこめられたカフェの中の華やかな装飾だって、周りが灰色だからこそ引き立つ。あるいは、真っ赤なドレスを着た老婦人が華やかに見えてしまうのも、背景の街の色が地味だからだろう。美術館に飾られた絵画の数々だって、冬の方がより一層引き立つ。

きっと、街それ自体が華やかだったら、ヨハン・シュトラウスのワルツも生まれなかっただろうし、クリムトの絵画だって生まれなかったかもしれない。だが、街が灰色だからこそ、そんな華やかなウィーン文化が育ってきたのだろう。そう考えると、灰色であることも悪くない。その中に引き立つものを見出すのは、見る人次第。作り出すのも、作る人次第、ということなのだろう。

そんな具合だから、一見さんの旅行者が、何も知らずにウィーンに来ても、ただのつまらない街に見えるだろう。パリだったら、ぶらぶら歩いているだけでも、路上に間口をあけたカフェからパリ文化をかいま見ることができるが、ウィーンではそう簡単にはいかないのだ。

ウィーンにこれから遊びに来る予定(あるいは願望)のある人なら、ウィーンや、現在のそれを形作ったハプスブルク帝国(オーストリア=ハンガリー二重帝国)に関する本を2?3冊は読んでくるといいだろう。日本語でも秀逸な本はたくさん出ている。

以前にも紹介したことがあるが、私の好みだが、代表的なものを並べてみた。どれも、専門的ではない入門書的な本だ。ちょっと大きな図書館なら置いてあるだろう。アマゾンで「ウィーン」とか「ハプスブルク」で検索すれば、読み切れないほどの数の本が出てくる。

『ウィーン物語』:ウィーンの街や文化について、気軽にさらっと読める文庫本。 『世紀末ウィーンを歩く』: 19世紀末?20世紀初頭の文化にテーマをあてた本。写真も豊富。 『ウィーンのカフェハウス』:ウィーンのカフェ文化を一通り知るには最適。 『ウィーン―都市の近代』:近代のウィーンの政治史に焦点を当てた新書。 『ハプスブルク帝国を旅する』:ハプスブルク帝国の版図の文化をざっと知るにはちょうど良い。 『ハプスブルクの旗のもとに』:NTTライブラリーから出ていたと思うのだが、絶版らしい(池内紀著)。帝国ないの小さな街に焦点を当てた旅行記。帝国の広がりがよく分かる。

なお、ハプスブルク帝国と呼ばれた、オーストリア=ハンガリー二重帝国は、共和国である現在のオーストリアの他に、現在のイタリア、スロベニア、クロアチア、ボスニア=ヘルツェゴヴィナ、ルーマニア、ハンガリー、スロバキア、ウクライナ、ポーランド、チェコの全体あるいは一部を領土とするヨーロッパ列強の一つであった。これらの地域を旅行すると、ハプスブルク時代の遺産に数多く出くわす。

日本企業の展示・プレゼンに対する感想 – UITP 2009

日本の企業の展示(鉄道車両輸出組合、JR東日本、東京メトロなど)やプレゼンテーション(JRの駅構内開発)に関する感想をいろいろ聞いたので書いておく。

・「単なる紹介(Storytelling)だったねえ。」(オーストリアの大学研究員、JRの駅開発・駅ナカ開発のプレゼンに対して。)

・「アイディアは面白い(interesting)と思うな。でも・・・・」(オランダのコンサルタント、同上)

・「単にスピードを見せつけたいだけみたいだね。(They just want to show the speed!)」(フランスの学生、JRのリニアモーターカー・新幹線の紹介ビデオに対して。)

・「何?日本の鉄道会社がWestbahn(ウィーンからザルツブルクの鉄道)をもう1本作るってのかい?」(オーストリアの研究員、展示コーナー全体に対して。)

ま、私が聞いたまともな感想は、こんな程度である。

メルボルンの公共交通プロモートCM – UITP 2009 から。

オーストラリアのメルボルンの公共交通を管轄するMetlinkのCM。UITPで紹介されて拍手喝采を浴びていた。Youtubeに同じものがあったのでここで紹介しておく。約45秒のCMだ。

Metlinikの公共交通をプロモートするCM

なお、ナレーションは、”When you ride public transport to your favorite places, it saves petroleum and parking. It’s more relaxed, and kind to the environment. And when you are ready, it takes you your home again.”。

意訳すると、「公共交通に乗ってお気に入りの場所に向かえば、ガソリンを節約し、駐車場も要らない。より快適で、そして環境にも優しい。そして、その気になった時に、家まで送ってくれる。」っていうくらいかな。

なお、Metlinkは、メルボルン市が所在する、ヴィクトリア州政府系の機関だ。

[…]

UITP 2009 (国際会議) – 続編その2

直前の記事に書いたジーメンスの無人運転ゴムタイヤ式メトロ。ちなみに世界で初めて公開だそうだ。

正面からの外観。無人運転だから運転台はない。

外観はこんな感じ。車体長は15m程度。無人運転なので運転台はない。主に空港内でのターミナル間移動などの利用を想定して作られているようだ。大規模な都市交通向けではないかな。ただ、橋を架けられない場所の河床トンネル内の移動用とかには使えるかもしれない(そんな需要は滅多にないだろうけど)。

案内軌条部分。

こちらは案内軌条。中央のレールを二つの円盤で斜めに挟み車両の進行方向をガイドし、車体重量をゴムタイヤで支えるのは、フランスのクレモン・フェランやイタリアのパドバで導入されている、トランスロールの路面電車と同じ。ロール社のロゴが入っていた。円盤から横に出ているのは集電シューで、要するに第三軌条方式だ。左側に、ガイシに支えられた電力供給用のレールが見える。

レールが1本で済むから設備費やインフラのメンテナンス費用は安いだろう。

なお、ボンバルディア社(ボンバルディア社は本社はカナダだが、ベルリン本拠の鉄道車両部門がある。出荷両数では(たぶん金額でも)世界最大の鉄道車両メーカーだ。)のブースでは、最近発表された架線(電線)なし路面電車の説明を、重役と思しき人が直接一対一でしてくれた。線路に埋め込んだコイルと車両のコイルとの電磁誘導で給電。Suicaや携帯電話の非接触充電器など小型のものではすでに実用化されているが、鉄道車両の大きさクラスでは初めてだろう。フランスのトゥールなどで採用される見込みだという。なお、架線からの給電とのデュアルシステムで、郊外では架線から、中心部の都市景観保護が重要な地区では電磁誘導給電を行うそうだ。

UITP 2009 (国際会議) – 続編

今日も午後だけ行ってきた。とりあえず所感。

その一。アブダビの「投資してもらおうという意欲」は凄い。アラブ首長国連邦の首長国の一つアブダビの展示ブースを除いてきたら、都市計画マスタープランがアラビア語と英語で併記されたフルバージョンがあって、さらにフランス語とドイツ語でミニバージョンが用意されていた。これから300kmも路面電車を作って、高速鉄道も導入しようとしているところの意気込みだろうか。同じ連邦内にあるドバイにかなり刺激されているようだ。

その二。国際会議の中の、ディスカッションが面白かった。1時間半聞き続けていて全く飽きない。チェアはフランスの総合交通企業ヴェオリア・トランスポールのDirector GeneralのCyrille du Peloux(話そうと思ったんだけどチャンスを逃してしまった!悔しい!)。その他に、パネリストとして、アルストム社の交通機械部門のディレクター、サンパウロの交通計画企業の社長、ナイジェリアの首都ラゴスの交通局(道路・公共交通を管轄)の局長、テヘランの都市鉄道の社長、ソウルの道路計画局長、カナダ・トロントの交通局(ラゴス同様道路もカバー)の局長。

彼ら行政・製造・オペレータに共通して、トップ・マネジメントの人たちに共通するのは、20年スパンでの将来ビジョンを見据えていること。トロントの「1960年代以降高速道路を造るのはやめにして、公共交通を整備してきた。これからの20年も地下鉄・トラム・バスを拡充していく。」という話が印象的だった。トロント都心部ではかなりのシェアがすでに公共交通になっているようだが、道路交通に依存した郊外も、公共交通シフトとグリーンベルトによる郊外化抑制を、人口増局面で行っているのがわかる。また、ナイジェリアの首都ラゴスでは、すでに自動車登録税の2割り程度は公共交通整備に充てているとのこと(ガソリン税を鉄道の高架化に充てる話しとは訳が違う。公共交通優先の思想・ビジョンが明確だ。)。アルストムの将来の鍵になるソリューションは、トラム、無人地下鉄(Fully-automated metro)、そして旅客に情報を提供する設備 (passenger information system) だそうだ。テヘランはトラムの計画はなくメトロだけだそうだが、それでもかなり大規模な投資計画を持っているそうだ。

その三。パリのRATPの国際展開レベルは半端ではないようだ。まだ資料を詳細に見ていないけど。普通ならRATPはパリの都市交通オペレータ(東京メトロなんかと同レベル)と思ってしまうところだが、国外のコンサルティング事業なんかは相当に手がけていて、20箇所以上で事務所を持っているようだ。広告だけ目にしたが、ドイツ鉄道のコンサルティング部門もずいぶん整っていて事業展開しているようだ。

その四。昨日なんだろうと思って通り過ごたドイツ・ジーメンスの展示は、新型の無人運転メトロだった。ゴムタイヤで走る方式で、中央のガイド・レールを両側斜め上から挟み込むトランスロール式。トランスロールはもともと路面電車用に開発された方式だが、それのメトロ版といったところだろうか(ロール社とジーメンスの関係はよくわからん。)。低床にする必要がない分床下に機器を集められたようだ。

蛇足。コンファレンス系で最近多いのが、自社資料を入れたUSBメモリを無償でくれること。最近3つくらい一気に増えた気がする。今日も、ローマの交通当局の担当者にあれこれ質問していたときに1コもらった。ローマ市の紋章入りで格好いい。その他にもペンをいっぱいもらった。フランスのRATPのが一番格好いいかな(笑)。

とりあえずこんな所感。

UITP 2009 (国際会議)

Union Internationale des Transports Publics (UITP) が主催する国際会議 「UITP Vienna 2009」に、オーストリアの学生の立場で参加させてもらってきた。世界各地から公共交通に関する事業者と研究者が集まる最大規模のイベントだ。いろいろ収穫は多いが、とりあえずその所感をいくつか。

一つ目。日本の鉄道事業者や車両メーカーの存在感は薄い。鉄道車両メーカーやJRなどが展示するブースがあったが、どうも何を売り込みたいのか今ひとつはっきりしなかった。どうも海外マーケティングが弱いのは日本の鉄道関連事業の特徴なようで、担当者も残念がっているようだった。なお、日本のバス関係の展示はなし(まあたいしたバスを作ってないっていっちゃ作ってないか)。

二つ目。ソウルのT-moneyと呼ばれる電子マネーICカード(Suica)の類が考えているICカードの共用化は面白い。関西地区のスルッとKANSAI、香港のOctopus Card(八達通)、シンガポールのEZ Link Cardと、T-Moneyの4つを統合する構想を持っているそうだ。SuicaとPasmoが別れている場合じゃない。なお、ソウルのT-Moneyの導入の旗振り役はソウル市交通局だとのこと。ここはかなり権限を持っているところで、ソウル市内の交通施策の統合などを行っているところ。

三つ目。アラブ首長国連邦は強気だ。ドバイの施策の一つに自転車レーンがあった。あの暑さでも自転車レーンをちゃんと作って、「自転車交通の世界の中心になる」ってんだからまあ凄い意気込みだ。アブダビもLRT(ライトレール)網を300km以上に拡張する構想を持っているそうな。ちなみにドバイは2011年のUITP総会の開催地。

四つ目。アルストムとボンバルディアの路面電車は強い。両者とも路面電車の主力商品(それぞれCitadis, Flexity)を売り込んでいた。アルストムのブースにはトルコのイスタンブールに納入される予定のCitadisの模型があった(ただのCitadisだけど、イスタンブールあたりで1000編成くらいにあるんじゃないかな?路面電車で新規に1000編成は、日本の感覚じゃ半端じゃないよ。)。

五つ目。ロシア製のバスが意外と乗り心地がよさそうだった。機械部分の性能などはわからないけど。寒さなどには強そうだが、実際の所はどうなんだろう?

六つ目。香港のMTRCから来ていた人(国際会議のチェアを務めていた)がなかなかやり手な感じの人だった。香港は強し。

ところで、国際会議セッションで、JRが行った、東京圏の鉄道駅開発に関するプレゼンテーションは、オーディエンスが最も聴いていなかったプレゼンテーションではなかろうか。同じ研究所の研究員に感想を求めたら「事実の紹介で終わった感じ」だそうだが、確かにそんな感じ。オーディエンスはというと、あんまり聴いている様子はなくて、ウィーンの旅行ガイドを読んでいる人までいた。個人的な感想を言えば、「新たな資金源へのアクセス」というテーマだったわけで、リテール事業やホテル事業、不動産事業などが公共交通の整備のための資金源になっている、とかそういう話しがあれば興味を持って聴いてもらえたのだろうが(そもそもリテール事業とかホテル事業が公共交通への投資の資金源になっているとは思えないのだが、実際どうなんだろう?)、そのような説明はほとんどなし(実質的に、売り上げの3割りがこれらから来ているという説明だけ)。

そもそも、駅ナカ開発が、公共交通の本質かというと、そうではない気がしている。その後にあった、オスロの、市内に自動車が入る際の課金の一部を公共交通の助成に回している事例の方がよっぽど面白かった。混雑課金などと呼ばれるシステムで、シンガポールやロンドンが有名だけど、オスロの場合はフェーズなどによって収入の20?35%を公共交通の助成に充てているそうだ。

国際会議部門の様子

EU議会選挙結果とオーストリア

昨日(7日)に行われたEU議会選挙の結果が一通りでた。投票率は42.9%ほどで芳しくない。日本のニュースではイギリスのブラウン政権の件との関連以外は、あまり報道されていないようだが、簡単に結果を示しておくと、以下の通り。データの画像と数値は全てEU議会選挙の公式ウェブサイトからキャプチャないし引用。

EU議会選挙結果(EU議会選挙公式サイトから引用)

結果から言うと、右派政党が票を獲得して、左派政党が議席を減らした、というような状態。左から順に、極左系・北欧環境系、社会民主党系、緑の党(環境)系、自由・民主系、保守系、右派保守系、反EU系、といったところ。

オーストリアの結果を下に示しておこう。

オーストリア国内の政党別選挙結果(EU議会選挙公式ウェブサイトから)

左のÖVP(6議席)は、中道右派のオーストリア民族党。二番目のSPÖはオーストリア社会民主党(5議席)。この2つは連邦議会で連立している(SPÖが第1党)。第3位のMartin(3議席)、第4位のFPÖ(2議席)は極右政党。Martinの政党は反EUを掲げている。GRÜNE(1議席)は環境保護を掲げる緑の党。BZÖ(議席なし)はFPÖから分裂した極右政党。

極右政党だけで35.7%も得票を集めている。1/3を超えているからかなりの割合だ。昨年の連邦議会選挙では29%程度だったから、それよりもさらに増したことになる。逆にSPÖやGRÜNEの左派系が票を落としている。オーストリア学生連合(オーストリアの大学に在籍している学生は加入義務があるもので、学生の要求などを代弁する。政党と対応する組織がいくつかある。)の代表選挙では緑の党系が多くの票を集めているのとは対照的だ。

なお、EU議会選挙はEU加盟国に国籍を持つ人すべてに投票権があるが、オーストリア国内に住むEU国籍外国人の多くは本国の選挙に投票するようで、結果はオーストリア国籍を持つ人の投票結果と考えてよいだろう。その観点から見ると、オーストリアは外国籍が多いから(ウィーン市の外国人比率は24%)、この層の多くが本国で投票したか投票できない(非EU加盟国の国籍)と考えられるので、居住者全体の実体と結果がうまく一致しているかについては疑問の余地が残る。

そういえば、先週の木曜日には、近所の通りで行われたFPÖ(極右系)の演説会に対して、アラブ系(主にトルコ、シリアなどと見られる)の移民と見られる集団が比較的大規模な示威行動を行っていて、一触即発の様相だった。機動隊が両者をバリケードで分離していた。

なお、興味深い結果を残したのはスウェーデン。Pirate Bayと呼ばれるスウェーデン製ファイル共有ソフトが非合法化された後に設立されたPirate党が、7.1%の得票を得て1議席を獲得した。この政党はインターネット上での著作権などの自由化を求めている、単一の施策を掲げた政党だそうだ。(CNN)